ABO血液型

私が3年の時の微生物学の問題 ABO式血液型でみられる こ抗A抗体,抗B抗体をどうやって人間は獲得したのか説明せよ

微生物学教授の南嶋先生も生徒から得られるとは思ってなかったはずです。大胆な発想の答えを期待してたはずです。自治医科大学の室井先生が答えとなるべきことを話して別れたので引用させててもらいます。

 

新生児は,生まれつきABO血液型のAB抗原に対する自然抗体を産生する能力を有しています。生後,食物や腸内細菌に含まれるAB抗原と交差反応する抗原にCD5陽性B細胞が反応し,IgM型の抗A,抗B抗体を産生します。自身の抗原に対する抗体産生細胞は除去されますので,たとえば,A型の新生児が,抗A抗体を産生することはありません。新生児には,成人に比して末梢血のCD5陽性B細胞が多いこと,IgM型の抗A,抗B抗体の陽性率は,生後しだいに増加し,生後8カ月で100%になることが報告されています2。細菌感染症への一次防御機構としてのIgM型の自然抗体の役割が示唆されていますので3,新生児で産生されるIgM型の抗A,抗B抗体は,AB抗原に類似した抗原を有する細菌による感染症を予防しているのかもしれません。

【文献】

1 Branch DR:Transfusion. 2015;55(Suppl 2): S74-9.

2 Wuttke NJ, et al:Immunol Cell Biol. 1997;75 (5):478-83.

3 Racine R, et al:Immunol Lett. 2009;125(2): 79-85.

【回答者】

室井一男 自治医科大学附属病院輸血・細胞移植部部長/教授

 

 

 

 

 

 

 

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